膝関節は大腿骨、脛骨、膝蓋骨から構成されており人体で最も大きな関節です。その他に軟骨、靭帯、筋肉、腱などが付着しているため、正常な膝関節はスムーズに動き、歩行や方向転換等の動作を痛みなく行うことができます。
安定性に特化している関節であるがために、体重が乗りやすく負担がかかりやすい。結果、軟骨がすり減りやすく徐々に変形していく場合があります。
日本国内では、膝関節に関わる自覚症状を有する患者数は約1000万人、潜在的な患者数(X線診断による患者数)で約3000万人と推定されています。また、50歳以降の男女比では、女性の方が男性よりも2倍ほど多く、60歳以上の女性に至っては60%〜80%の方が発症しているというデータが出ています。
恐らく今この記事を読んでいるあなたはもちろん、周りでも膝のことで悩んでいる方はいるのではないのでしょうか。それだけありふれているということがわかるかと思います。
膝関節に関わる疾患には、よく聞く変形性膝関節症や半月板損傷、靭帯損傷、オスグッド病、膝蓋骨脱臼、膝離断性骨軟骨炎、腓骨神経麻痺、膝関節捻挫、O脚・X脚等様々あります。
また、動かした際に痛みがあるからといって無理な動きを繰り返していると隣接する股関節や足関節、また腰痛の原因に繋がったりする可能性もあります。加えて、動かさないことにより膝関節周囲の筋力低下につながるケースもあり、悪循環に陥ってしまいます。
膝関節痛が起きる場合というのは、
- 関節が変形している
- 関節に変形は無く筋肉が緊張している
- 病気による痛み
- 外傷によるもの
に分けられます。
必要な検査をしてどのような治療が必要なのか、状態に応じて適切な処置をしていくことが大事です。
この記事では
・膝関節痛とは何なのか?原因は?
・痛みがあらわれたらどこに行って、どんな検査や治療法を受けるべきか?
・自分で痛みを和らげる方法は?
・予防法や今後ならない為にどうすればいいのか?
がじゅまる整体院がお伝えできる膝関節痛にまつわる全ての情報を記事にさせてもらいました。
痛みに苦しむ人がこの記事を読んで少しでも症状が和らぐことができればと思います。
ではひとつずつ見ていきましょう。
1.膝関節痛とは
1-1.膝関節痛とは?
膝関節は大腿骨(モモの骨)、脛骨(スネの骨)、膝蓋骨(膝の皿)から構成されており、関節の周り靭帯や筋肉があることで安定性を保つことができています。その為、自由に曲げ伸ばし運動ができるようになっています。また、それらの骨の表面は弾力性があって、滑らかな軟骨で覆われています。軟骨は関節を動かしたり、体重を支えるためのクッションの役割を持っています。加齢や障害に伴い、軟骨がすり減ることでクッションとしての役割を果たさず、その下にある骨同士がぶつかり合ったり、半月板や靭帯損傷を引き起こしてしまい、結果痛みが出てきたりこわばったりしてきます。
日本人特有の姿勢に「正座」があります。それぐらい膝関節は大きく動かなければいけないのです。
膝関節の主な症状は痛みと運動制限が挙げられます。
痛みが出る部位としては、前側、内側が多く聞かれますが、状態によっては外側だったり後ろ側、中の方に感じる方もいます。また、動かした時や体重をかけたときに痛みが出る人、最悪の場合は何もしていなくても痛みを感じてしまい睡眠障害に至るケースも少なくはありません。
膝関節痛に悩みながら生活することであらゆる動き(歩く、しゃがむ、階段昇降等)を避けるようになり、他の部分に負担をかけながらの生活を強いられ、知らず知らずのうちに身体のバランスが崩れてしまいます。その結果、肩こり・頭痛・腰痛・股関節痛・膝関節痛等のあらゆる症状が出る可能性が高いです。
また、関節における疾患は遺伝的な要因を認めていることが研究により証明されてきているため、親や祖父母で関節痛で悩まれていた方がいらっしゃればその可能性も疑われますね。
膝関節痛、膝関節症は症状や変形等の進行具合で回復までの速さが大きく変わるので、痛みや違和感を感じたら早い段階で適切な検査を受け、状態を把握し自分に合ったストレッチや生活の癖を見直すことで十分予防することもできます。
1-2.膝関節痛の原因は?
膝関節痛は原因次第ですぐ良くなるものもあれば、非常に時間のかかるもの、早急に手術が必要なものとあります。
今起きている痛みの原因はどれなのか特定していきましょう。
筋肉の緊張
筋肉は、長時間同一姿勢を続けたり、同じ動作を何度も繰り返すことで疲労が溜まり徐々に緊張してきます。
その原因となる筋肉についてお話ししていきます。
1、大腿四頭筋
この筋肉は太ももの前の筋肉であり、大腿直筋・中間広筋・内側広筋・外側広筋の4つを総括して大腿四頭筋と呼ばれています。細かく分けるとそれぞれ作用は変わってくるところはありますが、大きくは膝を伸ばす筋肉になります。この筋肉が硬くなるように緊張してしまうと太ももの前が突っ張るような感覚となり、膝を曲げる際に違和感であったり痛みが出てきます。たくさん歩いたり、長時間たっての作業をしていると疲労感を感じたり、だるさが出てきたりします。
2、ハムストリングス
この筋肉は太ももの後ろの筋肉であり、大腿二頭筋・半膜様筋・半腱様筋の3つの筋肉を総括してハムストリングスと呼ばれています。こちらも細かく分けるとそれぞれ作用は変わってくるところはありますが、大きくは膝を曲げる筋肉になります。この筋肉が硬くなるように緊張してしまうと太ももの裏が突っ張るような感覚となり、膝を伸ばす際に違和感であったり痛みが出てきます。また、上手く機能せず曲げにくさを感じたりもします。
3、膝窩筋
この筋肉は太ももの後ろからスネの骨の後ろ側についている筋肉です。主な働きは、膝を曲げる際に膝から下を内側に捻ることです。よく曲げた時に挟まるような感じがするのは、この筋肉がうまく働かず関節運動の円滑性に欠けている可能性があります。
他にも膝関節に関わる筋肉はありますが、大きなところで言うと上記になります。
靭帯、半月板の損傷
○靭帯について
各関節には、靭帯と呼ばれる組織があります。これは、骨格の各部分をつなぎ関節の運動を滑らかにしたり制限することで関節を適合性を保護する役割を担っています。その為、強い弾力性に富んでいます。
スポーツ外傷や交通事故などで大きな力が加わった時に、その力の向きにより様々な靱帯が損傷されます。
膝関節の靭帯としては、両サイド(内側側副靱帯・外側側副靭帯)、前後(前十字靭帯・後十字靭帯)の靭帯により構成されています。
一般的には外側から力が加わることで内側の靱帯が損傷、内側から力が加わることで外側の靭帯が損傷、後ろから力が加わることで前側の靭帯が損傷、前側から後ろ側の靭帯が損傷します。最も損傷の頻度が高いのは内側の内側側副靱帯です。外側の害側側副靭帯が損傷するのは稀です。力の加わる向きや変な捻り方をしてしまうと複数の靭帯を損傷してしまいます。
○半月板
半月板とはモモの骨とスネの骨の間に存在する組織です。これは、内側と外側のそれぞれにあり、膝にかかる荷重を分散したり、衝撃を吸収するような役割を担っています。半月板が損傷してしまうと、膝の曲げ伸ばしに引っ掛かるような感覚を覚えたり、ひどい場合は水が溜まってしまったり、歩けなくなるほどの激痛が起きます。
軟骨のすり減り
関節の間にある軟骨と言われるものは、滑らかな関節運動や体重を支えるための衝撃吸収の役割を担っています。軟骨の成分は80%が水分と言われており、弾力性があります。そのため、上下に圧迫されるような衝撃には強いですが、横に擦るような動きには弱い構造になっています。
特徴としては、神経や栄養血管、リンパ管も無いため、自然治癒が難しいと一般的には言われています。関節軟骨損傷の症状としては、歩行時や曲げ伸ばしの際に痛みであったり引っ掛かりを感じるようになります。加えて、関節内の炎症が持続すると関節内に水が溜まります。そのまま我慢して生活を続けていると広範囲の損傷に繋がり、最終的には「変形性膝関節症」となります。
1-3.膝関節痛における疾患
変形性膝関節症
変形性膝関節症は、関節自体に不具合が生じた状態で長期間使い続けることで、軟骨がすり減り関節自体が変形していく病気です。
この病気には一次性によるものと二次性によるものがあります。
一次性とは、関節そのものに原因が無く膝関節に負担となるような動作の繰り返しや老化によって徐々に軟骨がすり減り変形して、痛みが徐々に強くなっていきます。
年齢は40代前後から徐々に増え、肥満体質やしゃがみ動作を繰り返す、重い荷物を持つような肉体労働者に多い傾向にあります。
二次性とは、先天的に関節部分に形成不全がある場合や病気をきっかけに発症する場合です。
靭帯損傷
膝関節における靭帯損傷は、過度なストレスや外傷により引き伸ばされるような形となり損傷するものや常に伸張ストレスが加わり、少しずつ損傷していくものがあります。
主な初期症状として、膝に強い痛みが出現したり、思うように動かせなかったりします。また、関節内血腫といった腫れが見られることもあります。何もせず安静にしていれば、2〜4週間程度で症状は落ち着いてはきますが、関節の不安定性や歩行障害は残ることがほとんどです。
半月板損傷
半月板損傷は、クッションの役割をしている半月板に亀裂が入ったり、欠けたりする状態です。これは若い人から高齢者まで発症し、慢性化してくると変形性膝関節症につながるリスクが出てきます。
症状としては、運動時、荷重時に痛みが出現してきます。また膝の曲げ伸ばしに伴った引っ掛かりや水が溜まってきたり、最悪の場合激痛で歩行困難になるケースも少なくはありません。
損傷する際は、体重が大きく加わった状態で捻ったり、大きな外力が加わった時です。加えて半月板損傷する時は、前十字靭帯損傷も合併することがあります。急激な体重増加や加齢に伴う老化によっても損傷リスクは高まります。
オスグッド・シュラッター病
オスグッド・シュラッター病とは、成長期における過度な練習や負担の掛かりすぎにより、スネの骨の上の部分と軟骨に炎症が起きて痛みが出る病気です。この病気は10〜15歳の男児に大き見られますが、部活動や普段からの活動量が多い女児にも見られます。原因としては、太ももの前の筋肉(大腿四頭筋)にストレスがかかり過度な緊張が引き起こされると、付着している膝の皿(膝蓋骨)が上に引っ張られてしまい、着地点のスネの骨の上部分に炎症、痛みが出てきます。
症状としては、膝の皿の下部分の痛み、腫れ、圧痛です。痛みは動かすとひどくなり、安静にしていると和らぎます。
ジャンパー膝
ジャンパー膝とは、別名「膝蓋腱炎」とも呼ばます。ジャンプ動作やダッシュに伴うストップアンドゴー、急激な切り返し動作によって膝蓋腱(膝の皿の直下)に過度なストレスがかかり炎症が生じるオーバーユース(使いすぎ)障害の一つです。部活動やクラブ活動をしている男児に起こりやすく、競技レベルが上がってくる中学から高校にかけて発症しやすいです。
原因としては、オスグッド・シュラッター病と似ていて、太ももの前の筋肉(大腿四頭筋)に過度なストレスが掛かり続けると、膝蓋腱に強い牽引力が繰り返し加わり痛みと炎症が生じてきます。
ジャンパー膝には、Blazina分類があり以下にまとめます。
痛みの出る部位
・大腿四頭筋の膝蓋骨付着部
・膝蓋腱の膝蓋骨付着部(最も多い)
・膝蓋腱の脛骨粗面付着部
・ステージ1:運動後に痛みが出現するレベル
・ステージ2:運動中にも痛みが認められるレベル
・ステージ3:運動パフォーマンスに影響を及ぼすほどの痛みがあるレベル
と、このようになります。
ご自身の自覚症状と照らし合わせながら、病院受診やアイシング等のケアを行うことをお勧めします。
膝蓋骨脱臼
膝蓋骨脱臼とは、太ももの骨に対して膝の皿が外れる状態のことを言います。外側への脱臼がほとんどで内側の脱臼は稀です。放っておいても自然に整復されることも少なくはありません。
初回の脱臼は10歳代の男女に生じること多く、その後20〜50%の方が繰り返し脱臼をきたすことが認められています。これを反復性脱臼と呼びます。
原因としては、生まれつきで要因を持っていることが多く、膝の皿や太ももの骨の形の異常、筋肉と靭帯の作用方向がバラバラになっている事などが考えられます。
1-4.病院でよく聞かれる言葉
人工膝関節置換手術
変形性膝関節症と診断された患者さんには、痛み止めやリハビリなどの保存療法、接骨院・整体院での手技療法の他に観血療法という選択肢があります。変形した膝関節部分を取り除き、新しく人工関節を入れる人工膝関節置換術という手術です。
しかし、手術を行うタイミングや年齢、身体の状態によってはリスクを伴う場合があるので注意しなければなりません。
骨密度が低いリスク
高齢者の人工骨頭置換術は骨自体が弱くなっている可能性があり、人工関節を自分の膝関節と入れ替える必要がある為、体内の骨とつながなければなりません。
まず骨セメントを使わない「セメントレス」で接合すると関節自体が緩む可能性は低いのですが、関節固定が安定するまで半年近く掛かる為、それまでは関節に無理になるような体勢や負荷が掛からないようにしなければなりません。
次にセメントを使用して接合すると、初めは固定力も強く安定していますが、時間が経過するとともに緩んでくる危険性があります。人工関節手術は年々進化し続けていますが、使用する素材によってどうしても良し悪しがあります。手術が成功しても関節自体にゆるみが出てくる可能性があるため、今後再手術というリスクも頭に入れておかなければなりません。
さらに加えて、万が一骨密度が低いようであれば、人工関節周りに骨折の可能性がある為、細心の注意が必要です。
免疫力が低下していると危険?
骨ではなく体そのものの免疫力が低下していると、人工骨頭置換術が成功してもその後に感染症に引き起こしてしまう可能性があり、感染すれば重症化する危険性があります。
特に問題なのが「基礎疾患・合併症」の問題です。
一般的には加齢に伴い様々な病気の発症リスクは高くなります。高齢になってから手術する際は様々な合併症を有しているケースが多く見られます。
また、手術に伴った前検査で病気が見つかることも稀ではあありません。手術する際は無菌状態で行いますが、術後バイ菌が入っていたりすると免疫力が低下している分、そこで様々な合併症を引き起こすことも十分に考えられます。
注意するのは手術した膝関節だけではありません。
術後の感染症予防には水虫や皮膚炎、歯槽膿漏等による細菌の侵入で感染症が起こることもある為、足・口腔内も清潔に保っておく必要があります。
日常生活においての姿勢や動作
人工膝関節置換術を無事終え、リハビリを順調に進めていく事で元の体調に少しづつ戻っていきます。そこで無理になるようなことをしなければ普通の生活が送れるようになるでしょう。
しかし、身体の使い方には気を付けなければなりません。過度な負担は人工関節部のすり減りや緩みにつながってきます。
また、日本の生活様式に多い、しゃがむ・あぐら・正座といった動作は手術後に行うと負担が大きく、非常に危険です。
加えて、短期間での体重増加は必要以上の負担がかかるため、食生活にも注意が必要です。
直接床に座って生活することの多い日本ですが、椅子やソファ、ベッドなど膝関節を深く曲げなくても過ごせるように家族の理解を得ながら洋式の生活に変えて行く事が必要です。
人工関節がいたんでくる場合は再手術も検討しなければなりません。(15年ほどで約1割程度の人に入れ替えの手術が必要になってくるそうです)そのため、年に1回程度の定期検診は必要になってくるかと思います。
2.自分で膝関節痛を和らげる方法
2-1.適度な運動
ストレッチ、筋力トレーニングももちろん必要ですがもっと簡単で基本的なセルフケアがあります。それが『歩く』です。
体の4割は筋肉、その内7割は下半身です。歩かなくなる事で筋肉の柔軟性が低下し、関節の可動域の低下に繋がります。膝や股関節、足首の可動域が狭くなる事で骨盤に負荷が掛かり、歪む事で膝関節痛の原因となるのです。
様々な方に聞いてみると1日30分歩くという方は多くはありません。歩くことによる効果は非常に多く、例えば次のようなことが期待できます。
- 全身のバランスを取り戻し骨盤と背骨がリセットされる
- 下半身の筋力アップ、骨にも刺激されるため骨粗鬆症の予防に繋がる
- 下半身の血流が改善され血圧が安定する
- 継続する事で持久力が付き心肺機能が向上する
最も基本的な運動の 1 つなので生活に取り入れて習慣化していく事が必要ですね。
2-2.日常生活においての改善点
- デスクワークの中で必ず足を組む
- 立つ時に片方の足に体重を掛ける
- 片方の肘掛けばかり使う
普段の生活の中で気がつくとやっている癖がありますね。その癖は歪みとなり、体のバランスを乱して膝関節痛の原因となるでしょう。
また既に歪んでいることによって足を組みやすくなっている、片方の足ばかりに体重をかけやすくなっている可能性もあるでしょう。
簡単なセルフケアとして”普段の癖と逆の事をする”という方法があります。
- 組みやすい足と逆を組む
- 立つ時に体重を掛けやすい方と逆の足で立つ
- 普段使わない方の肘掛けを使う
癖とは逆の動きをするので非常に違和感を感じる事かもしれません。使ってない筋肉や関節に負荷が掛かることによる違和感です。
続ける事で今までと体のバランスが変わってくる事でしょう。
2-3.ストレッチ
まず基本的な予防方法として自宅で出来るストレッチ、筋力トレーニングがあげられます。
人の体は4割が筋肉で出来ており、その内の7 割が下半身に集中しています。
体を支える骨盤より下の筋肉は非常に重要な役割があります。下半身の筋肉が落ちる、または使わなくなると病気のきっかけやあらゆる症状の原因となります。
血液循環の悪化により血圧の上昇、糖尿病、脳梗塞。骨盤内には内臓があり、内臓への血液の流れが悪化し腎機能、排泄の機能低下も起こりやすくなります。
そして下半身の筋肉が落ちる事で体の支えとなる骨盤が支えられなくなりバランスが崩れ、歪みとなり膝関節痛を起こりやすくなります。
3.膝関節痛改善にむけた施術を提供する場所
どこにいけばどんな治療や検査をしてくれるのか、それぞれに特徴であったり出来る事、出来ない事があります。
ひとつひとつ詳しく説明していきましょう。
3-1.病院(整形外科)
国家資格を所有した医師が治療にあたり、健康保険が適用されます。
病院の一番大きな違いは画像検査と手術が出来るという点でしょう。レントゲン検査やMRI・CTを使う事で骨の変形や膝関節の異常、その他の病気を発見、診断することが出来ます。
重度の変形性膝関節症で、症状が強い場合には人工関節を入れる人工膝関節置換術が効果的な場合があります。
その他の治療法は理学療法士等による電気などの物理療法や軽いマッサージ、運動療法、薬や湿布の処方をしてくれます。
3-2.接骨院
柔道整復師という国家資格を所有おり、症状によっては健康保険が適用される場合があります。
画像診断は出来ませんが、病院で原因不明と言われた症状に対して、触診によって筋肉の状態を見極め判断していきます。
膝関節痛に対しては電気による物理療法と手技で固まった筋肉を緩め、周りの関節に運動療法やストレッチを加えて柔軟性をつけて症状を取り除いていきます。
治療内容は一概には言えませんが、根本治療よりも筋肉に対して施術する対象療法メインの治療院が多いかもしれませんね。
営業時間も病院に比べて遅くまでやっているため、夜の時間でも治療に行くことが出来、また保険が適用される事も多いので一回あたりの金額を抑えることが出来ます。
しかし、各整骨院に強みがあったりする為治療内容や技術レベルの差がはっきりと感じることがあるため、事前に口コミ等ある程度の情報が必要になってきます。
3-3.整体院
整体院は規則上、無資格でも問題無く営業出来ますが、柔道整復師や理学療法士の資格を持っている場合が多いです。
病院でも接骨院でもない為、骨折・脱臼の治療や手術・投薬治療も出来ません。
施術法はその整体院によって様々で
・リラクゼーション目的のマッサージ
・保険外による特殊な治療器を使用した施術
・カイロプラクティックでの骨格調整
・ストレッチ中心の治療
・筋膜リリース
というように内容は本当に様々です。もともと病院・接骨院に勤務する有資格者が更なる治療の為に経営している場合が多く、身体の構造を熟知し精練された技術である事が多いです。
しかし、上記したように無資格者の場合や接骨院同様に技術のレベル差が顕著に表れ、整体院の場合治療内容が多様化している為、口コミ、治療方針、施術内容など細かい事前の情報が必要になってきます。
当院ではどのように施術を進めていくか以下に記載していきますので、気になることがあればお気軽にお問い合わせください。
4.がじゅまる整体院における膝関節痛の施術の進め方
がじゅまる整体院では国家資格保有者が施術にあたり、膝関節痛改善のために以下のような流れで施術を行なっています。
- 問診
- 検査
- 施術前の説明
- 施術
- アフター検査
- 施術後の説明
それぞれどのような内容で進めていくのか解説していきます。
4-1.問診
問診を進めていくに当たって、まずは問診表を記載していただきます。
内容としましては、本日来院するきっかけとなった現状の身体機能を細かく記載してもらいます。(いつ、発症した原因として思い当たることは?、症状が強くなる動きや体勢は?、楽に感じる体勢はあるか?既往歴・手術歴の有無、職業、運動習慣等の生活環境に ついて)
併せて、主症状以外の部分で気になる症状等あれば、細かく記載していただきます。詳しく記載して頂くことで、様々な論点から原因を突き止め、根本的なところから改善に繋げる事ができます。
4-2.検査
がじゅまる整体院では原因解明のために全身を検査します。
膝関節の痛みだからと言って膝関節の検査だけをするのはNGです。恐らく、今この記事を読み進めているあなたは他の治療院に行かれて膝だけを診てもらい、それで症状が改善できず当院のこの記事を読まれているのではないのでしょうか。膝関節痛は原因を特定するのが難しい上に、膝関節以外のありとあらゆる身体の箇所に原因が隠れている可能性があります
こういった検査を丁寧に行なっているからこそ、私たちがじゅまる整体院では膝関節痛に対してより良い結果を出すことができます。
例えば私たちが膝関節と聞いて真っ先に思う浮かべる主要な原因は次の通りです。
- 頸の骨が歪んでいる
- 肩の高さが左右で違う
- 骨盤に歪みがある
- 膝が捻じれている
- 足首がずれている
- 左右の足の筋肉が緊張している
これらの可能性を頭に浮かべながら丁寧に検査を進めていきます。
ただし、上記はほんの一部でしかありませんしもっと詳しく検査しなければわからないものばかりです。
膝関節といっても痛む場所に直接的な原因は無く、体幹の歪みや下半身の骨のずれ、筋肉の異常な緊張によるものが非常に多いのです。
4-3.施術前の説明
施術自体が特殊であるために、施術中、施術後、身体の中で様々な反応が出る事があります。
眠くなってきたり、身体が暑くなってきたりくなってきたり、少しだるさを感じてきたり、心臓がトカトカしてきたり、呼吸が荒くなったりしてきます。
人によっては、一時的に痛みが強くなったりとか、 普段痛みが出ていないような所に痛みが出てきたりします。
痛みが強くなることは稀ではありますが、万が一調整により不具合を感じた場合はすぐにご相談ください。
4-4.施術
施術は、トムソンテーブルという特殊なベッドを使用し調整していきます。ベッド自体が、頸椎部、胸椎部、腰椎部、骨盤部と4部分に分かれており、それぞれが上下に昇降するように可動します。
昇降する際に発生する衝撃と振動を利用し、ずれた関節、 固まった関節・筋肉を緩ませて、正しい位置に調整していきます。その際に大きな音が発生しますが、痛み自体は大きく伴うことはありませんので安心して施術を受けて頂けます。
4-5.アフター検査
施術後、施術前に実施して検査を元に再検査を実施します。そこで筋肉の硬さや関節の動き、関節におけるズレの変化を前後で診ていきます。
4-6.施術後の説明
施術において、動きが狭かった所に動きを出すように調整していきます。
その関係性で、次の日筋肉痛みたいな痛みが出たり、筋肉に張り感を感じたりするかもしれません。そのため、そういった反応を少なくするために、施術後30分以内に5分〜10分歩くことを推奨しています。
筋肉は骨に付着している為、骨格を調整して骨格はいい状態でも、そこについている筋肉がまだ馴染んでいない状態なので、歩いて筋肉を動かして馴染ませる作業が必要になってきます。
5.今後膝関節痛にならない為に知っておくべき事
5-1.膝関節への負担を減らす
膝関節の負荷を減らす上で体重管理というのは非常に重要になってきます。
例えば体重が1kg増えた場合、膝関節に掛かる負担はどのくらいになるでしょうか?
歩行時は3〜4倍
階段昇降は6〜7倍
ランニングは8〜9倍
と言われており、体重増加がいかに膝関節に影響を及ぼすかが分かるかと思います。
体重管理の基本は食事と運動です。
食事では
●糖質を制限して血糖値の急上昇を抑える(甘い飲み物を控えて、食事を摂る時は副菜から食べる)
●間食を控える(なるべく砂糖を使っていないナッツ系や小魚等の方が良い)
●飲酒する場合は蒸留酒に
●食べている量を変えずに1日3食から5食にする
●身体の代謝を上げるために朝食は抜かない
●水分は1.5リットル~2.0リットル摂るようにする
運動では
●減量するには基本的に有酸素運動(ウォーキングは30分程度)
●代謝を上げるために筋力トレーニングで筋肉量を増加させる(痛みが伴わない範囲で行う)
体重が多い方は、プールでのウォーキングもいいかもしれませんね。浮力があるため、関節への負担を減らしながら運動が可能です。
また、減量始めたばかりだと内臓脂肪が消費される為、体型的な変化は見られないことがほとんどです。
体脂肪を減らすためには長い目で見ないといけないのでモチベーションの持続が減量の要になりますね。
5-2.靴の選び方
膝関節痛を予防する上で非常に重要となってくるのが靴選びです。
運動の為にウォーキングといっても、ウォーキングシューズを履かずにサンダルで歩いてしまっては良くなるどころか悪化する可能性もあります。
大きすぎず小さすぎずジャストサイズであり、スムーズに歩くために必要な機能を備えた靴で歩く事が重要です。
●ヒールカウンター(踵~アキレス腱を覆う部分)がしっかりと硬く作られている
踵が固定されることで歩いたときに横ブレを抑えて、膝関節だけでなく股関節にも掛かる負担が軽減されます
●シャンクと呼ばれる板が靴底に入っている
シャンクが入っていないと靴が柔らかい為、歩行時に地面からの力が上手く伝わらず余計な負担となってしまいます。
●本当にジャストサイズ?
靴屋で店員にサイズの事を聞くと、多くの場合はジャストサイズよりも少し大きいサイズをすすめられることがほとんどです。
また、改めて靴のサイズを測ってみると思っていたサイズとは全然違う事もあるので、測りなおしてみるのも良いですね。
靴のサイズは、長さの他に幅と足囲があるので(B~6E)併せて確認するべきでしょう。
5-3.足を整える
靴選びが膝関節に影響を与えるように、足部(踵から足先まで)が機能していない事によって膝関節に負担をかけている可能性があります。
歩行中の足部には大きな負担がかかります。歩く際の一歩には、地面を押す力と押し返される力が働き、この時足部には体重の約1.2倍の負荷を受けています。
1日平均歩数は8000歩と言われているので、足部は8000回もの衝撃を受けている事になるのです。
●この衝撃を吸収させるための土踏まず
●踵から着地した時の衝撃を親指で蹴り出し推進力に変える為の安定した構造
これらの機能が働かなくなった状態で過ごすと、膝関節に負担が掛かるような歩き方になり、痛みや不調の原因になる可能性があります。
●土踏まずが無く、平らな状態
●外反母趾もしくは内反小趾
これらに該当する場合、足部の機能が低下している可能性があるため、インソールや足部周辺のストレッチ・筋力トレーニングがおすすめです。
足部周辺を鍛えたり整えることで足部全体の機能向上につながります。
例えば、かかと上げを日常的に続けることで足首のトレーニングになり、アキレス腱のストレッチは足部周辺の柔軟性を高めるために非常に有用なので、負担の軽減が期待できます。
負担にならない範囲でやってみるのがおすすめです。
6.患者様より頂く膝関節痛にまつわる質問
6-1.家の近くの整体に通おうと思っているのですがどうすれば良い整体院に巡り会えるでしょうか?
良い整体院というのはいくつか決まって確認する点があります。
- 口コミが好評か(不自然な口コミや件数ではないか)
- ホームページの記事やブログの内容が詳しく分かりやすいか
- 基本的に予約制(時間をしっかり押さえて治療してくれます)
- 担当制で毎回同じ人が治療してくれる(非常に大事です)
- 問診時に症状の聞き取りと体の状態の確認、施術後に日常生活での注意点等、詳しい説明があるか
ホームページの管理が行き届いていて経営においてもきちんとしている場合、治療内容においてもしっかりしている場合というのが非常に多いので必ず確認した方がいいですね。
6-2.接骨院なら保険適用されるしマッサージも多くてお得だと思うのですが実際どうですか?
接骨院であれば、確かに保険適用され安価であるため何度も気軽に通う事ができると思います。
ただなぜ何度も通うのでしょうか。
恐らくその場で良くても次の日にすぐ戻ってしまう、良くはなっていないけど悪くなっていない、さまざまな理由があるとは思いますが、結果が出ておらず現状維持の状態であるからではないでしょうか。
当院では保険適用外で施術させて頂くため、最速最短で結果を出します。辛い症状から 1日でも早くお別れできると嬉しいですよね。
6-3.何回通えば改善できますか?
症状・身体の状態・いつから膝関節が痛いのかにもよりますが、初回の治療でも変化を感じることが出来ます。
しかし、改善していくとなると話が変わります。
身体の歪みは長い時間、生活の癖によって生じたものなので時間の経過によって元の身体の状態に戻ってしまいます。
生活の癖・身体の癖から改善させていかなければならないので、初めのうちは間隔を詰めての施術を提案します。
もし、一回で治してほしいという依頼であればお断りさせていただく可能性があります。
初めにご了承願います。
6-4.膝関節が変形したら絶対手術しないと治りませんか?
変形したら必ず手術する必要があるのでしょうか、と良く聞かれますがそんなことはありません。
レントゲンで診た時に変形が進行していても、痛み自体が弱く日常生活に影響が無いのであれば無理に手術する必要は無いとされています。
人工関節置換術の目的は痛みの除去です。そのため症状が無い変形をわざわざリスクを負ってまで手術をし取り除く必要はありません。
また、膝関節が変形し痛みが強い場合でも、必ずしも痛みの原因が変形であるとは限りません。
筋肉の過緊張や全身のバランスの乱れを整えることで弱くなる痛みもあるので、膝関節だけを診るのではなく全身の状態を把握して細かく検査することで見つかる原因もあるのです。
重度の変形を確認し、変形によって日常生活に支障をきたす程の痛みが発生している場合は人工関節手術を選択する事もあります。
6-5.人工関節は一度入れたら一生入れたままですか?
人工関節の耐用年数が20年程度と言われており、一生持たせるために平均寿命が女性87歳・男性81歳である事から60代以上の患者さんが対象となります。
また、骨と人工関節が緩んできた場合には最初の人工関節を外して、新しいものを再び装着する人工関節再置換手術というものもあります。
体重の増加は膝関節に大きな負荷が掛かり、1kg体重が増えると膝関節には3倍の3kgの負荷が掛かると言われている為、体重の増加は再置換手術までのタイミングを早める一つの要因となっている為、気を付けなければなりません。
7.まとめ
がじゅまる整体院は、同業者が受けたいと思う治療法を提供します。
膝関節痛といっても、頭のてっぺんからつま先まで原因様々です。実際は身体を細かく診ないとわからないものばかりです。施術や治療を受けてその時は症状が落ち着くけれど時間が経つとまた再発してくる。そんな経験があるかもしれません。
しかし問診、検査に長く時間をとっているがじゅまる整体院だからこそ解明できる原因と症状があります。
解明できた原因と症状に対してアプローチできれば、再発防止にも繋げることが可能です。
ですので必要な間隔での治療は提案させてもらいますが、強制もしないし必要過剰な通院の指示もしません。 皆さんもお忙しい中来院してもらっているので、最適な間隔と出来る限り最短での改善をお約束します。
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