足首の捻挫はケガの中でも非常に多く、日本人口1億人のうち5%が悩みを抱えるケガであるとされており、1日に1万人あたり1人が捻挫していると言われています。盛岡市では一日あたり29人が捻挫をしている計算になります。
捻挫とは、骨と骨を繋ぐ関節部分(靭帯、腱等)に負荷が掛かり、可動域以上に動いて損傷してしまう状態を言い、関節部分に炎症が起きて腫れや痛みが発生してきます。
多くの場合は足首や手首に起き、比較的軽傷のものでは靭帯が一時的に伸びているだけ、重症のものでは靭帯が部分断裂している場合もあります。
また、捻挫の仕方によっては骨折しているケースもある為、腫れがひどい場合には病院での検査をし、正確な状態を調べておくべきです。
では足首を捻挫する事で体はどんな変化をするのでしょうか?
足首の捻挫についての正しい知識とは?
予防する方法はあるのでしょうか?
どこでどんな治療を受けるべきか
がじゅまる整体院が足首の捻挫についてお話しできる限り全ての情報を記事にまとめさせて頂きました。
捻挫の痛みから少しでも早く解放されるようお力になれればと思います。
1.足首の捻挫とは
まずは足首の捻挫について基本的な知識を身につけましょう。
1-1.足首の捻挫とは
スポーツをする上で足関節は重要で、スポーツ外傷としては最も高頻度で発生し、軽症から重症まで様々ですが軽く見られる事が多く、捻挫癖が付く、なんて言われたりするので決して軽視していいものではありません。
足関節捻挫とは段差を踏み外したり、体勢を崩す事で足首が許容範囲以上に曲がり、関節に負荷が掛かる事で靭帯や腱、筋肉が伸びた状態を言います。
足関節は脛骨・腓骨・距骨の三つの骨と、外側の前距腓靭帯・後距腓靭帯・踵腓靭帯と内側の三角靭帯で構成されています。
足首の捻挫は、内側に捻る内返し捻挫(内反捻挫)と外側に捻る外返し捻挫(外反捻挫)に分けられますが、足関節は内側への可動域が広いため、バスケットボールやバレーボールでジャンプして着地の際に踏み外したり、足を滑らすなどして足首の内反が矯正されて、内返し捻挫をする場合が多いです。
特に、着地の際に他人の足を踏んで捻るといったケースの場合、重度の症状が現れる事が非常に多く、重症度によって今後の経過の見立てが変わってきます。
第一度(軽度) ごく一部分だけ靭帯が断裂し、軽い腫脹と圧痛が出ますが、関節の不安定性はありません。
第二度(中度) 靭帯の断裂は不完全で、関節の不安定性もほぼありませんが、広範囲の腫脹と圧痛があります。
第三度(重度) 靭帯が完全断裂し、関節の不安定性、強い腫脹と圧痛、内出血がみられます。
内返し捻挫の場合、足首を内側に曲げるように捻るので、外側の靭帯である前距腓靭帯・後距腓靭帯・踵腓靭帯を痛めるケースがほとんどです。
つま先を伸ばした状態で捻る事もある為、上記した靭帯と併せて足の甲の関節(リスフラン関節)や脛の筋肉を伸ばす事もあります。
外返し捻挫の場合、足首が外側に曲がる時に距骨という骨が外くるぶしに当たる為曲がりにくくなっています。更に外側の靭帯と異なり4つの靭帯が密接していて強い構造になっている為、外返し捻挫は発生しにくくなっています。
それでも外返し捻挫が発生する時というのは、相当な負荷が掛かっている事がほとんどなので重度の外傷になるケースが非常に多く、靭帯断裂や骨折を併発しやすくなります。
1-2.原因
足関節捻挫にはっきりとした原因はありませんが、なりやすくなる要因があります。そこが解消されないと軽い捻挫を繰り返し捻挫癖が付いているように感じてしまうのです。
次は捻挫しやすくなる要因について確認していきましょう。
筋疲労
筋肉が疲労する事で足首は内返し捻挫を起こしやすくなります。
前脛骨筋という脛の筋肉が疲労し、ふくらはぎの筋肉が緊張する事で足関節の背屈動作(反らせる)がスムーズに出来ず、ジャンプの着地の際に足の外側(小指側)から着地しやすくなり、捻挫のリスクが高くなってきます。
オーバーワークによるケガの発生率が高いのにはこういった理由があったのです。
また、何度も捻挫をする事で腓骨(脛の外側の骨)が後下方にずれ、その影響でも足関節の背屈が制限されるようになってしまいます。
外側重心
あらゆるスポーツにおいて方向転換の為の切り替えしは重要な動作になります。しかし、切り返しの時に踏ん張りが足りず重心が外側に流れてしまうとスムーズな切り返しも出来ず、内返し捻挫も起こしやすくなってしまいます。
そういった人に見られる傾向として靴底の外側がすり減っている事が非常に多いです。
体幹の歪みや筋力不足によって歩行時に横に揺れながら歩く為、靴底の外側から着地するようになり徐々に擦り減ってきてしまうのです。さらに、擦り減った靴を履き続ける事で更に外側重心になり、徐々に悪化していってしまいます。
捻挫を頻繁にするという方は、まず今履いている靴から見直してみるといいでしょう。
1-3.併発しやすい骨折
捻挫をすると多くの場合痛めるのは靭帯ですが、強制的に足首に負荷が掛かった際に靭帯の張力によって付着する骨の一部分ごと剥がれて骨折する事があります。
内返し捻挫の場合は外果剥離骨折、外返し捻挫の場合は内果剥離骨折、ともにくるぶし部分の骨折です。
ほとんどの場合は不全骨折といって、ひびが入るか多少めくれる程度ですが、完全に骨折すると剥がれた骨が転位する為その後の固定が非常に重要になってきます。正しい状態で骨折が治癒しないと運動制限などの後遺症が残ってしまうおそれがあり、リハビリなど予後をしっかり管理していく事が大切です。
捻挫だけの場合は皮下出血があらわれるまで少し時間が掛かりますが、骨折を伴うと早期に皮下出血があらわれ皮膚の変色が見られる事が多いです。しかし、圧痛部位や腫脹、疼痛の程度は初期状態だと捻挫、骨折ともに非常に強いため見分けがつきにくく画像診断で鑑別した方が間違いないでしょう。
2.どうすれば良くなるのか
2-1.治療法
捻挫直後にはまずRICE療法を行います。
Rest(安静)
患部に体重が乗って負荷が掛からないよう安静にします。
Ice(冷却)
靭帯が損傷し炎症が起きている状態なので、氷嚢や氷水などで足首を冷やして炎症を抑えて痛みを軽減させましょう。
Compression(圧迫)
炎症が起きると患部が腫れてくるので包帯等で圧迫して腫れを抑えます。しかし、強く圧迫しすぎると循環障害のおそれがあり、痺れなどがでる可能性があるので注意が必要です。
Elevation(挙上)
初期段階での腫れと内出血を抑える為に患部を高い位置に維持しておきましょう。
この4つの頭文字をとりRICEと言われています。
その後の治療法は重症度に応じて変わり、
第1度
損傷自体が軽い為、RICE処置を続け2.3日程度で競技復帰が可能です。
第2度
部分的に靭帯が断裂し腫れもある為、サポーターや副子固定が必要です。軽く歩くことは出来るがランニングは難しい事が多く、復帰まで2週間から3週間程度かかる事があります。
第3度
靭帯が完全に断裂し、疼痛・腫脹ともに強く現れ歩行も困難になる為、組織が回復するまでギプスや装具でしっかりと固定します。必要に応じて断裂した靭帯の縫合手術を行う場合もあります。
固定期間が短すぎると、予後に影響し足関節の不安定性や動揺性が残ってしまう為、必要な期間しっかりと固定しなければなりません。
固定中で歩けないような状態でも患部以外の関節(足の指の関節等)を動かすようにして拘縮予防に努めましょう。
2-2.予防法
足関節捻挫を予防する上で非常に重要となってくるのが靴選びです。
スポーツをする上で合っていない靴を履いているとパフォーマンスも下がり、足に余計な負担を掛ける為疲労が溜まりやすくなります。
大きすぎず小さすぎずジャストサイズであり、スムーズに力を伝えてくれる必要な機能を備えた靴を選ぶ事が重要です。
- ヒールカウンター(踵~アキレス腱を覆う部分)がしっかりと硬く作られている
踵が固定されることで歩いたり走った時の横ブレを抑えて、身体に掛かる負担が軽減されます
- シャンクと呼ばれる板が靴底に入っている
シャンクが入っていないと靴が柔らかい為、歩行時に地面からの力が上手く伝わらず余計な負担となってしまいます。
- 本当にジャストサイズ?
靴屋で店員にサイズの事を聞くと、多くの場合はジャストサイズよりも少し大きいサイズをすすめられることがほとんどです。
また、改めて靴のサイズを測ってみると思っていたサイズとは全然違う事もあるので、測りなおしてみるのも良いですね。
靴のサイズは、長さの他に幅と足囲があるので(B~6E)併せて確認するべきでしょう。
3.足首の捻挫改善に向けた施術を提供してくれる場所
足首の捻挫改善のために専門家の力を借りたいのであれば、次の3つの場所の違いを把握してから探すべきです。
名称 | 誰がやるか | 特徴 |
---|---|---|
病院(整形外科) | 医師(有資格) |
|
接骨院、整骨院 | 柔道整復師(有資格) |
|
整体院 | 柔道整復師や理学療法士(有資格) ※無資格者が経営している場合もあり |
|
それでは一つずつ解説していきます。
3-1.病院(整形外科)
国家資格を所有した医師が治療にあたり、健康保険が適用されます。
病院の一番大きな違いは画像検査と手術が出来るという点でしょう。レントゲン検査を使う事で捻挫に伴って骨折が無いかを診断する事が出来ます。
靭帯が完全に断裂し、スポーツ選手などで縫合する必要がある場合には手術が可能です。
多くは保存療法が選択され、固定療法と運動療法で早期回復を目指します。
3-2.接骨院
柔道整復師という国家資格を所有しており、症状によっては健康保険が適用される場合があります。
レントゲン検査は出来ない為骨折の診断は出来ませんが、超音波診断を使い靭帯の損傷度を診る接骨院もあります。
手術は出来ない為、保存療法で包帯固定や超音波治療器を使って炎症を抑えて組織の修復を早め、電気治療器で痛みを軽減させていき、経過を診ながら筋肉をマッサージしたり、ストレッチを加えて可動域を広げていきます。
骨折の整復も可能ですが、捻挫に併発する完全骨折は病院の適応になる場合が多いです。
営業時間も病院に比べて遅くまでやっているため、夜の時間でも治療に行くことが出来、また保険が適用される事も多いので一回あたりの金額を抑えることが出来ます。
しかし、病院に比べて治療内容や技術レベルの差がはっきりとでる分、事前に口コミ等ある程度の情報が必要になってきます。
3-3.整体院
整体院は規則上、無資格でも問題無く営業出来ますが、柔道整復師や理学療法士の資格を持っている場合が多いです。
病院でも接骨院でもない為、骨折・脱臼の治療や手術・投薬治療も出来ません。
治療法はその整体院によって様々で
・時間によって金額が設定されたマッサージ
・特殊な電気治療器による施術
・カイロプラクティックでの骨格調整
・ストレッチ中心の治療
・筋膜リリース
というように多様化されているので一概にはいえませんが、もともと病院・接骨院に勤務する有資格者が更なる治療の為に経営している場合が多く、身体の構造を熟知し精練された技術である事が多いです。
しかし、上記したように無資格者の場合や接骨院同様に技術のレベル差が顕著に表れ、整体院の場合治療内容が多様化している為、口コミ、治療方針、施術内容など細かい事前の情報が必要になってきます。
4.がじゅまる整体院における足首の捻挫改善の為の進め方
がじゅまる整体院では国家資格保有者が施術にあたり、足関節捻挫改善のために以下のような流れで施術を行なっています。
- 問診
- 検査
- 施術前の説明
- 施術
- アフター検査
- 施術後の説明
それぞれどのような内容で進めていくのか解説していきます。
4-1.問診
問診を進めていくに当たって、まずは問診表を記載していただきます。
内容としましては、本日来院するきっかけとなった現状の身体機能を細かく記載してもらいます。(いつ、発症した原因として思い当たることは?、症状が強くなる動きや体勢は?、楽に感じる体勢はあるか?既往歴の有無、職業、運動習慣等の生活環境について)
併せて、主症状以外の部分で気になる症状等あれば、細かく記載していただきます。詳しく記載して頂くことで、様々な論点から原因を突き止め、根本的なところから改善に繋げる事ができます。
4-2.検査
がじゅまる整体院では原因解明のために全身を検査します。
足関節捻挫だからと言って足首の検査だけをするのはNGです。
足関節は捻挫をする事で距骨と腓骨という骨がずれ、骨盤に歪みが現れて、下半身の筋肉も緊張します。これが原因で痛みが引きにくかったり、治ったと思っても関節の動きづらさや違和感が残ったりするのでどこに異常が出ているのかを丁寧に検査し、特定していきます。
また、身体の歪みによって捻挫しやすくなっているケースもあります。
私たちが足関節捻挫と聞いて真っ先に思う浮かべる主要な原因は次の通りです。
- 肩の高さが左右で違う
- 骨盤に歪みがある
- 膝が捻じれている
- 足首がずれている
- 左右の足の筋肉が緊張している
これらの可能性を頭に浮かべながら丁寧に検査を進めていきます。
ただし、上記はほんの一部でしかありませんしもっと詳しく検査しなければわからないものばかりです。
体のあらゆる所に足首を捻りやすくなる要因があり、体幹の歪みや下半身の骨のずれ、筋肉の異常な緊張によるものが非常に多いのです。
4-3.施術前の説明
施術自体が特殊であるために、施術中、施術後、身体の中で様々な反応が出る事があります。
身体が暑くなってきたり、眠くなってきたり、少しだるさを感じてきたり、動悸がしてきたり、呼吸が荒くなったりしてきます。
人によっては、一時的に痛みが強く出たりとか、 普段痛みが出ていないような所に痛みが出てきたりします。
痛みが強くなることは稀ではありますが、万が一調整により不具合を感じた場合はすぐにご相談ください。
4-4.施術
施術は、トムソンテーブルという特殊なベッドを使用し調整していきます。ベッド自体が、頸椎部、胸椎部、腰椎部、骨盤部と4部分に分かれており、それぞれが上下に昇降するように可動します。
昇降する際に発生する衝撃と振動を利用し、ずれた関節、 固まった関節・筋肉を緩ませて、正しい位置に調整していきます。その際に大きな音が発生しますが、痛み自体は大きく伴うことはありません。
捻挫は完全に治るまで安静期間が必要な為、筋肉が低下したり関節を動かさないので徐々に固まってきます。それが原因で骨盤や骨格の歪みに繋がってきます。
さらに重度の症状では固定期間が長くなってくるため、血流が悪くなり筋肉が硬直してむくみやすくなったり、神経を圧迫して痺れなどの症状を起こす場合があります。
癖になると言われる足首の捻挫ですが、骨盤や背骨のバランスを変えて、ズレを整える事で捻挫しにくくなるように骨格を調整していきます。
骨格を調整すると血流が良くなり筋肉が柔らかくなる為、捻挫の再発予防以外に肩のこりや腰の痛みが無くなるという方が非常に多いです。
4-5.アフター検査
施術後に再検査をし、施術前の状態と比較します。
そこで腫れの度合、関節の可動域、どの程度歩行可能か、関節におけるズレの変化を前後で診ていきます。
4-6.施術後の説明
施術において、動きが狭かった所に動きを出すように調整していきます。
その関係性で、次の日筋肉痛みたいな痛みが出たり、筋肉に張り感を感じたりするかもしれません。そのため、そういった反応を少なくするために、施術後30分以内に5分〜10分歩くことを推奨しています。
骨格を調整して骨格はいい状態ですが、そこについている筋肉がまだ馴染んでいない状態なので、歩いて筋肉を動かして馴染ませる作業が必要になってきます。
5.患者様より頂く足首の捻挫に関する3つの質問
5-1.家の近くの整体に通おうと思っているのですがどうすれば良い整体院に巡り会えるでしょうか?
良い整体院というのはいくつか決まって確認するべきポイントがあります。
- 口コミが好評か(不自然な口コミや件数ではないか)
- ホームページの記事やブログの内容が詳しく分かりやすいか
- 基本的に予約制(時間をしっかり押さえて治療してくれます)
- 担当制で毎回同じ人が治療してくれる(非常に大事です)
- 問診時に症状の聞き取りと体の状態の確認、施術後に日常生活での注意点等、詳しい説明があるか
ホームページが整理されていて経営においても管理が行き届いている場合、治療内容においてもしっかりしている場合というのが非常に多いので必ず確認した方がいいですね。
5-2.接骨院なら保険適用されるしマッサージもされてお得だと思うのですが実際どうですか?
接骨院であれば、確かに保険適用され安価であるため何度も気軽に通う事ができると思います。
ただなぜ何度も通うのでしょうか。
恐らくその場で良くても次の日にすぐ戻ってしまう、良くはなっていないけど悪くなっていない、さまざまな理由があるとは思いますが、結果が出ておらず現状維持の状態であるからではないでしょうか。
当院では保険適用外で施術させて頂くため、最速最短で結果を出します。辛い症状から 1日でも早くお別れできると嬉しいですよね。
5-3.捻挫の痛みは引いたけど、足首が硬い感じがして違和感があります。どうすればいいですか?
捻挫の痛みは引いたが、違和感・動きの硬さ・他の部位に痛みが出ている場合、足首のアライメントが乱れているかもしれません。
両足首を反らせるように動かして左右差があれば異常がある可能性が高いです。
ズレた骨を正しい位置に調整し、狭くなった関節の可動域を広げて、緊張した筋肉を緩める事で違和感や動きの硬さは軽減されていきます。
骨の調整は誰にでも出来るわけではないので、正しい技術を持つ専門機関で施術してもらいましょう。
6.まとめ
がじゅまる整体院は、整体師が受けたいと思う治療法を提供します。
足関節捻挫は、受傷する事で頭のてっぺんからつま先まであらゆる部分に歪みが発生します。 確かに炎症を抑えたり固定する事は大切ですが、必要な部位に適切な処置をすることで、その日のうちに驚くほど症状が改善されて歩けるようになる方が非常に多いです。
問診、検査に長く時間をとっているがじゅまる整体院だからこそ解明できる原因と症状があります。
なので必要な間隔での治療は提案させてもらいますが、強制もしないし必要以上の通院の指示もしません。 皆さんもお忙しい中来院してもらっているので、最適な間隔と出来る限り最短での改善をお約束します。
コメント