妊娠中の体というのはあらゆる身体の変化が現れます。
ホルモンバランスが毎日のように変わり、体重の増加やお腹が徐々に大きくなるので骨盤も開き、姿勢が変わる事で負担が腰であったり、肩に掛かるようになってきます。
それまで腰痛が無かった人も腰に痛みが走るようになったり、肩が重く感じるようになる妊婦さんは非常に多いと言います。
大半の整体院やマッサージサロンでは妊娠中の方の施術法を学んでいない為、限られた施術しか出来なかったり、施術自体をお断りするところが非常に多いようです。
しかし、負担の掛からない体勢や正しく施術すれば妊婦さんでも安心して治療を受ける事が可能です。
妊娠中に腰に痛みがある人は、無い人と比べると分娩中の痛みが3倍強いと言われています。また、アメリカのデータでは身体のバランスを調整する事で8割以上の腰の痛みを改善する事が出来ると言われており、神経の伝達が良くなる事で陣痛から出産までが初産の場合、約25%早く生まれるというデータもあります。
出産に掛かる時間が短くなり、母体に掛かる負担も軽減される為、妊娠中に身体の調子を整える事は非常に有用な事であると言えます。
しかし、妊娠・出産において、あらゆる面で不安な部分が非常に多いと思います。
- 妊娠中に施術を受ける事は出来るのか
- 母体や胎児に悪影響は無いのか
- 体にどんな変化が現れるのか
- 出産前はいつまで施術が可能なのか
- 産後のケアはいつから始める事が出来るのか
あらゆる面で不安な部分が非常に多いと思います。
こういった産前・産後の身体の不調について、お話しできる限り全てをお伝えしていきたいと思います。
本記事をご覧いただいて、安心して出産を迎え、産前・産後の不調が軽減されたら幸いです。
それでは一つ一つ見ていきましょう。
1.産前の不調とは
1-1.産前の不調
姿勢不良による痛み
妊娠後期になると、徐々にお腹が大きく重くなるにつれて腰を突き出した姿勢になり、普段から腰をそらした体勢になります。妊娠によって体重が約10㎏増加するだけでなく、大きなお腹や重みの影響で姿勢に変化があらわれるのです。
それによって、身体の重心が前方に移動し、骨盤や腰の背骨が前に傾き、バランスを取るために肩が前に入る巻き肩と呼ばれる姿勢をとります。
首や肩、腰や背中の筋肉で体全体を支える必要があるため負荷が掛かり、少しずつ筋肉が疲労し血流が悪くなり、頭痛や肩の凝り、腰の痛みが生じるようになってきます。
姿勢が変化する事で股関節にも負担が掛かり、足の付け根にも痛みが生じる事があります。
また、骨盤に負荷が掛かり出産が近づくにつれて骨盤の靭帯が緩んでいく為、恥骨結合部や仙腸関節部に痛みを訴える人も少なくありません。骨盤が広がる際に歪んだまま広がってしまうと、産後にも同様の骨盤の痛みが生じる原因となってしまいます。
妊娠中、骨盤周囲に痛みを感じていても、その原因が必ずしも骨盤の開きから来ているものとは限りません。
妊婦さんが挙げる骨盤回りの痛みとして多いのが、
- お尻辺りの痛み
- 骨盤の中心より少し隣が痛い
- お尻から太ももの裏にかけて痺れる痛み
このような部位に痛みが生じる場合は座骨神経痛の可能性があります。
妊娠中お腹が大きくなり、骨盤や腰椎に負担が掛かる事で関節がずれたり、筋肉が固まる事でお尻部分にある神経を圧迫してしまう事があります。
これによって生じるのが座骨神経痛です。
座骨神経痛の痛みが生じる事で、痛みを避けようと無意識に体勢を変えるため、姿勢が偏りやすく、筋肉の緊張や体の歪みを更に悪化させやすくなります。
歪みが原因で坐骨神経の圧迫が更に悪化し、身体の別の部位でも神経を圧迫するリスクが高まるので悪循環になってしまいます。
つわり
妊娠中の不調の中で最も辛い症状の一つがつわりと言われています。
つわりの中でも強い吐き気や激しい眠気、胸やけ、倦怠感と人によって症状も程度もそれぞれ。
つわりというと匂いに敏感になり食欲が沸かず、食べても吐いてしますイメージがありますが、逆に食べていないと落ち着かない”食べづわり”という症状もあります。
5週前後から始まり14週前後には落ち着く人がほとんどで、10週ぐらいから早々と症状が消える人もいれば、出産の直前までつわりが終わらないという人もいます。
つわり症状が非常に強く現れると妊娠悪阻となり、脱水や栄養障害、代謝障害を起こし入院する人も1%程度います。
- 一日中吐いている
- 体重が1割近く減少した
- 水が飲めない
- 尿が出ない
- 立っていられない
万が一上記に該当する場合はすぐ病院に相談するべきでしょう。
現在つわりを治す方法は病院では無いと言われており、その為ただひたすら耐えるのみ。しかし、以下の事をするだけでも症状が軽くなるので是非やってみてください。
こまめに食べる
胃の内容物が無くなると胃酸が出て胃もたれしやすくなり、食事の間隔を開けすぎると血糖値が下がり吐き気を感じやすくなります。
タンパク質と複合炭水化物を意識的に食べる
タンパク質は肉や魚・大豆などです。複合炭水化物とは米や麺類、パンなどでつわりの予防になるとされています。
また、寝る前に軽く食事を摂り、起床時に起き上がる前に食べる事で胃の中が空になる事を防ぐことが出来ます。
とりあえず口に入れられるものを摂る
匂いが敏感になり食べられるものが限られてきますが、栄養の事よりもまず食べられるものを食べるようにしましょう。水分も飲めるのであれば炭酸水で構いません。それも難しいのであればフルーツや野菜など水分が多く含まれる食材を食べてみましょう。
気持ちを外にむける
気力や体力的に余裕のある人は自分の趣味や好きな事をして、気分を紛らわせてみるのも効果的です。
つわり自体原因がはっきりとしていない為、どうすれば軽くなるっていうのは無いと言われておりますが、最近ではヒト絨毛性ゴナドトロピン(hCG)というホルモンが嘔吐中枢を刺激していると言われています。
人体は体に侵入してきた異物を排除しようとする働きがありますが、赤ちゃんの50%は父親である為、異物とみなし反応して、つわり症状が起きているのではないかという説もあります。
2.産後の不調とは
2-1.産後の不調
自律神経の乱れ
出産によって骨盤が開いて歪む事で身体のバランスは崩れ、自律神経症状が現れやすくなります。
女性ホルモンは妊娠中に急増し、産後に急減するためにホルモンバランスが乱れやすくなります。その影響で自律神経もバランスを崩し、めまいや倦怠感、頭痛、冷えや身体の火照り、精神状態が安定せず気分の浮き沈みといった不調があらわれるのです。
さらに不慣れな育児や十分に睡眠をとれない事も自律神経症状があらわれる原因の一つとなります。
身体の変化による痛み
靭帯が緩んだ骨盤はすぐ安定するわけでは無いので、力が入りづらく抜けるような不安定さを感じる事があります。
また、育児は腰に負担の掛かる体勢が多い為、不安定な骨盤では負荷が大きく腰の痛みを感じる方が非常に多いです。
産前同様に骨盤が歪んだままだと、肩の凝りや頭痛、関節痛が生じる場合もあります。
腱鞘炎
産後にホルモンバランスが乱れる事で、手に不調が現れます。
エストロゲンという女性ホルモンの分泌量が低下することで、滑膜という関節や腱に存在する組織が炎症を起こし、腫れやすくなります。また、エストロゲンの低下は神経の圧迫による痺れも起こしやすいです。
- ドゥケルバン病
親指を動かすための短拇指伸筋と長拇指外転筋という筋肉が通る腱鞘に炎症が起き、腱の動きが滑らかで無くなる為、親指の付け根に痛みや親指を動かした時に痛みが生じるようになります。
※腱とは筋肉と骨を繋ぐ部分で、腱鞘とは字の如く腱を覆う鞘。腱鞘があるのでスムーズに腱は動く事が出来ています。
妊娠~出産にかけて女性ホルモンの分泌量が乱れる事で発症する事が多く、赤ちゃんを抱っこする事で手首に負担が掛かりすぎる事も原因の一つと言われています。
親指を中に入れて手をグーにし、親指を伸ばすように手首を小指側に曲げて痛みが生じる場合はドゥケルバン病の可能性があります。
- ばね指
指を曲げ伸ばしする時に、曲げる事は出来るが伸ばす事が出来ずらくなります。多くの場合は中指に症状が現れ、手の平の中指の付けて部分にしこり感や指を伸ばそうとすると引っかかったような感覚を感じる事が出来ます。
しこり部分は圧痛を感じる事もあり、指の動きに合わせてしこりを触る事も可能です。特に起床時は痛みや引っ掛かり感が強く、日中にかけて使っているうちに症状が軽くなってくる人もいます。徐々に悪化するとどうやっても指を伸ばす事が出来なくなる場合もあります。
ドゥケルバン病と同じく使いすぎや産後のホルモンバランスの乱れが原因で発症しやすいと言われています。
腱鞘が炎症で腫れて肥厚し、腱が腱鞘内をスムーズに通ることが出来ず指の曲げ伸ばしが困難になります。それによって引っかかるようになり、ばね指の症状が現れるようになります。
- 手根管症候群
親指から薬指にかけての神経が圧迫されて、知覚障害や運動障害が現れます。50代を中心に発症する事が多いとされていますが、産後の女性にも多く認められます。
掌側の親指から薬指の半分に痛みや痺れが出るのが特徴で、徐々に悪化する事で感覚が弱くなり、母指球部の筋肉が健側と比べて低下していき、指でつまむなどの動作がしづらくなっていきます。
出産前後や更年期の女性に多く発症することから女性ホルモンの乱れが原因であると言われています。腱鞘が肥厚し、手根管の内側から圧力が上がり正中神経が圧迫されて、痺れや痛みといった症状が現れると考えられています。
美容上の変化
骨盤が開き歪んだ事で体型にも変化が現れるようになります。
- 代謝が下がる事で体重が落ちにくくなる
- お尻が大きくなり、下半身が太くなりやすい
- ウェストのくびれの高さが左右で違う
- 肩の高さや足の長さに左右差が出る
- 膝が外側を向きO脚になる
骨盤の左右対称性が失われる事で様々な美容上の問題が起こります。また、代謝が下がり、むくみやすく脂肪が付きやすくなると、下半身が太くなり今まで履けていたズボンが履けなくなったという人もいます。
3.原因
まず不調がでる原因として骨盤の歪みを第一に考えます。お腹の赤ちゃんが大きくなるにつれて骨盤にかかる負担も大きくなり、出産に向けて骨盤が開いてくるので歪んでいる可能性が非常に高いからです。
では、骨盤が歪んでいるとはどういう状態なのか、まずは歪みについて見ていきましょう。
3-1.骨盤の歪み
よく”骨盤が歪んでいる”と耳にすることはありますが、実際に骨そのものが曲がったり形が変わっているわけではありません。
骨盤を構成する骨が正常な位置関係から逸脱した状態を歪みと言います。
骨盤に大きな負荷が掛かったり、周囲の筋肉が緊張して引っ張られる事で骨盤にズレが生じてくるのです。
また、骨盤を固定する靭帯が出産に伴い緩む事も歪みに関係しています。
これによって骨盤の位置や高さに左右差が生まれる事を歪むといいます。
骨盤は体の中心にあり、上半身と下半身を繋ぐ重要な部分です。
骨盤は仙骨と寛骨と尾骨の三つの骨で構成されており、寛骨は腸骨、座骨、恥骨と三つの部位に分かれています。
子宮は骨盤に囲まれている為、赤ちゃんを覆うような位置にあります。
3-2.骨盤の歪みと女性ホルモンの関係
出産の前後で骨盤にズレが生じやすいのにはリラキシンという女性ホルモンが影響しています。
リラキシンは妊娠12週頃~産後3日にかけて分泌され、骨盤の靭帯を緩めるように働きます。
骨盤の靭帯を緩めてお腹の中にいる赤ちゃんの成長に合わせて骨盤を広げる為、非常に重要な作用と言えます。
その反面、骨盤を緩めるという事は関節をズレやすくするという見方も出来る為、デメリットもあります。
転ぶ、重いものを持つ、無理な体勢で腰に負荷を掛けることで骨盤にズレが生じ固まって動きが悪くなり、結果として歪みになってしまうのです。
また、リラキシン自体が痛みを発することはありませんが作用により靭帯が緩み骨盤が不安定になる事や、赤ちゃんが大きくなる事での子宮圧迫、身体を動かす事が減り筋肉量の低下が原因で腰痛に悩む人は少なくありません。
しかし、骨盤の靭帯を緩める作用があるのはリラキシンに限らずエストロゲンやプロゲステロンもあるので一概には言えません。
人によっては臨月に入ってから恥骨に痛みを訴える人がいます。
恥骨とは骨盤の下に位置する部位で、赤ちゃんや子宮の重さによる圧迫、リラキシンによって靭帯が緩み恥骨結合という軟骨が結合した部分が不安定になり、痛みが生じやすくなります。
出産が近づくにつれて痛みが徐々に強くなる人もいますし、それまで何ともなかったのが予定日前日に急に恥骨に痛みを感じるようになる人もいます。
※リラキシンは妊娠に限らず月経前にも分泌されているので、月経前に腰痛を訴える人もいます。これは骨盤の靭帯が緩み不安定になったことで、腰の痛みや重苦しさなどの症状があらわれています。
つわりの症状も身体のバランスが整う事で軽くなる事が期待出来ます。
バランスが整い、全身の筋肉が緩み、内臓の働きが活性化する事でホルモンの分泌量にも変化が現れます。つわりは胃の不調のような症状もあるため、胃腸の働きを整える事も欠かせません。
また、頭蓋骨に掛かる負担を軽くする事で、嘔吐中枢に掛かる刺激が弱くなり、つわり症状が改善されていきます。
3-3.ストレス
身体の歪みは心の歪みと言われるほど、身体が歪む事で精神的な影響が大きいとされています。
お腹の中で赤ちゃんが少しづつ大きくなるにつれて、徐々にお腹も重たく大きくなり、身体のバランスが崩れていきます。
妊娠中は精神的に不安定になりがちで孤独感や不安感を感じやすくなりますが、身体の歪みが強いほど精神的に不安定な症状というのは出やすい傾向にあります。
また、緊張してストレスを感じ続けたり、身体の歪みが原因で筋肉に力が入り続けて血行不良になってしまうと、肩凝りなどの症状も感じやすくなり、更にストレス過多になってしまいます。
産後は不慣れな育児の中で自分の時間が一切無くなり、昼夜問わず赤ちゃんに付きっ切り。一日の生活リズムが不規則になる為、睡眠も十分にとれず、自律神経も乱れやすくなってしまうのです。
身体の歪みを取り除く事で、筋肉が緩み肩凝りなどの肉体的ストレスが緩和され、自律神経が整う事で精神的ストレスも軽減し、精神的に安定させることが可能です。
3-4.自律神経の乱れ
自律神経は脳内の視床下部という部分でコントロールされ、全身に指示を送っています。心臓などの内臓の働きを操作する役を担っているのです。
交感神経が優位に働くと興奮状態になり血管が収縮して、血圧が上昇。
副交感神経優位になると血管は拡張し、血圧が低下。
主に、交感神経は昼間に活性化し、夜には副交感神経が働くよう切り替わりバランスを保っています。
しかし、自律神経のバランスが崩れると、本来リラックス時に優位に働くはずの副交感神経が働かず、交感神経の作用で興奮状態が続いてしまいます。
そのせいで身体は休むことが出来ず疲弊し、頭痛やめまい、消化器系の不調、倦怠感など、あらゆる症状が現れてしまうのです。
さらに症状が続く事で精神的にもダメージが蓄積し、イライラや気分の浮き沈み、気力の低下などが起こり悪循環になってしまいます。
自律神経の乱れは重症化するとうつ病など精神疾患のおそれもある為、産後うつに注意が必要です。
4.産前・産後の不調改善の為に向けた施術を提供する場所
妊娠中の身体を整えるために専門家の力を借りたいのであれば、次の3つの場所の違いを把握してから探すべきです。
名称 | 誰がやるか | 特徴 |
---|---|---|
病院(産婦人科) | 医師(有資格) |
|
接骨院、整骨院 | 柔道整復師(有資格) |
|
整体院 | 柔道整復師や理学療法士(有資格) ※無資格者が経営している場合もあり |
|
それでは一つずつ解説していきます。
4-1.病院
国家資格を所有した医師が施術にあたります。
しかし、病院で妊婦さんに対して整体を実施するところは少ないでしょう。
しかし、妊婦さんに使える鎮痛剤も限られてしまうので、コルセットなどで骨盤を固定したり、軽いマッサージ程度しか出来ません。
妊娠中の不調に関しては落ち着くまで耐えるしか無いとされており、特に改善方法も無いと考えられています。
4-2.接骨院
接骨院では柔道整復師という国家資格を所有しています。
電気治療などの物理療法も妊婦には実施する事が出来ないので、筋肉に対して出来る範囲内でのマッサージや軽いストレッチがメインとなります。
営業時間は病院に比べて遅くまでやっているため、夜の時間でも治療に行くことが出来ますが、病院と比べて治療内容や技術レベルの差がはっきりと出る分、事前に口コミ等ある程度の情報が必要になってくるでしょう。
また、接骨院によっては妊婦さんへの施術をお断りしている場合もあるので、必ず前もって問い合わておきましょう。
4-3.整体院
整体院は規則上、営業する上で何も資格は必要ありませんが、柔道整復師や理学療法士の資格を持っている場合が多いです。
施術法はその整体院によって異なり
- 時間によって金額が設定されたマッサージ
- 特殊な電気治療器による施術
- カイロプラクティックでの骨格調整
- ストレッチ中心の治療
- 筋膜リリース etc
このように様々な形があるので一概には言えませんが、もともと病院・接骨院に勤務する有資格者が更なる技術向上の為に経営している場合が非常に多く、身体の構造を熟知し精練された技術である事が多いです。
しかし、無資格者である場合や技術レベルに大きな差があるのも事実です。
事前に口コミや施術内容、治療方針など細かい情報を調べておくべきでしょう。
また、電気治療器や赤ちゃんに負担となるような体勢や治療法は実施出来ない為、接骨院同様に必ず前もって問い合わせておきましょう。
5.がじゅまる整体院における施術の進め方
本当に施術して大丈夫?と思われますが、がじゅまる整体院では妊婦さんに対して横向きと仰向けで施術を進めていくので、安心してください。
母子ともに負担となるような体勢を避けて施術していくのでリラックスして施術を受けてもらう事が出来ます。
また、最近動画サイトなどで良く見る骨を鳴らすような施術はしないので、負担無くノンストレスで施術を受けてもらう事が可能です。
初めての妊娠ではあらゆる変化に戸惑う事も多く、ストレスも蓄積してしまう事でしょう。
がじゅまる整体院の施術を受けて、心身共に整え、安心して出産を迎えられるようにサポートが出来ればと思っております。
がじゅまる整体院では国家資格保有者が施術にあたり、産前・産後の不調改善のために以下のような流れで施術を行なっています。
- 問診
- 検査
- 施術前の説明
- 施術
- アフター検査
- 施術後の説明
それぞれどのような内容で進めていくのか解説していきます。
5-1.問診
まず、問診票にご記入いただいたうえで問診を進めていきます。
現在の身体の状態について詳しくお伺いします。
- いつからか?
- 発症のきっかけは?
- 症状が強くなる動作や体勢は?
- 症状が弱くなる体勢は?
- 過去に怪我や手術の経験は?
- 仕事や運動などの生活習慣
また、他にも気になる症状があればご記入ください。
症状と症状を繋ぎ合わせる事であらゆる角度から原因を解明し、根本的な部分から改善につなげる事が可能です。
5-2.検査
がじゅまる整体院では原因解明のために全身を検査します。
産前・産後の不調は骨盤の歪みはもちろん、身体全体の状態を把握しなければいけません。身体のありとあらゆる箇所に原因が隠れている可能性があるからです。
こういった検査を丁寧に行なっているからこそ、私たちがじゅまる整体院では産前・産後の不調を改善させる事が可能なのです。
例えば私たちが産前・産後の不調と聞いて真っ先に思う浮かべる主要な原因は次の通りです。
- 背骨が歪んでいる
- 肩が前に巻きこんでいる
- 骨盤に歪みがある
- 股関節が捻じれている
- 膝の骨がずれている
- 左右の足の筋肉が過剰に緊張している
これらの可能性を頭に浮かべながら丁寧に検査を進めていきます。
ただし、上記はほんの一部でしかありませんしもっと詳しく検査しなければわからないものばかりです。
産前・産後の不調は症状が出ている場所に直接的な原因は無く、骨盤や背骨の歪み、下半身の骨のずれ、筋肉が緊張したものによる事が非常に多いのです。
5-3.施術前の説明
当院の施術自体が特殊なため、施術中、施術後、様々な反応が身体に起きる事があります。
- 身体が熱くなる
- 眠くなってくる
- 身体に怠さを感じる
- 動悸がしてくる
- 呼吸が荒くなる。
人によっては、一時的に症状が強く出る場合や、今まで痛みが出ていないような所に痛みが出てくる場合があります。
痛みが強くなることは稀ではありますが、万が一施術について不安を感じた場合にはすぐにご相談ください。
5-4.施術
トムソンテーブルという特殊なベッドを使用し施術していきます。
ベッドは、頸椎部、胸椎部、腰椎部、骨盤部に分かれており、それぞれが上下に可動するような構造になっています。
上下に可動する際に発生する衝撃と振動を利用し、ずれた関節、 固まった関節・筋肉を緩ませて、正しい位置に調整していきます。その際に大きな音が発生しますが、痛み自体は大きく伴うことはありません。
5-5.アフター検査
施術後に再度検査を実施します。
その検査で筋肉の硬さや関節の動き、ズレのビフォーアフターを確認していきます。
5-6.施術後の説明
施術において、動きが狭い所に動きを付けるようにアプローチしていきます。
施術の影響で、次の日に筋肉痛のような痛みや、筋肉が張ってくる場合があります。
そういった反応を少なくするために、施術後30分以内に5分〜10分歩くことを推奨しています。
骨格は調整して整った状態ですが、そこに付く筋肉がまだ馴染んでいない状態なので、歩いて筋肉を動かして骨格に馴染ませる必要があります。
6.自分で出来るケア
6-1.リラキシンによる痛みを軽減する方法
妊娠中は関節や筋肉の痛みというのが非常に起きやすいので、腰の痛みや恥骨結合部の痛みなど、ある程度は避けて通れない部分があります。出産においてリラキシンは欠かせないホルモンなので、分泌を抑制する事もできません。
妊娠中の痛みの緩和、予防のために以下の方法を実施してみましょう。
軽い運動を取り入れる
妊娠中の腰の痛みや恥骨結合部痛は、身体を動かす事が減る事による筋肉量の低下や、血流の悪化も原因の一つであると言われています。
痛みを伴いながら体を動かす事は、初めのうちは大変かもしれませんが、軽度のストレッチや短い時間のウォーキングだけでも構いません。
習慣化させて少しだけでも運動を日常に取り入れてみましょう。
また、パソコン作業などでじっと座っている時間が長い人は、定期的に立って、身体を伸ばしたり、腰を捻って動かしてみるのもいいでしょう。
シムス体位
どうやっても痛みが強い場合には横になって休むようにしましょう。その際シムス体位をとる事で腰まわりやお腹への負担を軽減させることが可能です。
シムス体位は、半腹臥位とも呼ばれ、うつ伏せになりながら体を少し横に向かせる体位です。負担が少なく血液循環が良くなり、リラックス効果も期待できます。
6-2.産褥体操
産褥体操とは産後負担の掛かった身体をケアする為の運動です。
妊娠から出産にかけて弱まった骨盤底筋群や腹筋などの筋肉を元の状態に戻し、むくみや便秘、腰の痛みなどの不調を防ぐ事も出来ます。
出産翌日から体操を開始する事が可能で、横になったままでも出来る体操があるので実践してみましょう。
産褥体操は色々なやり方があるので、絶対にこういうやり方をしなければならない!というのはありません。産後の身体の状態やその人の体質に合わせて、担当医と相談しながらやってみましょう。
まず産後1ヶ月は横になった状態で出来る体操をゆっくりと行いましょう。その後の経過を診て順調であれば、全身を使った体操に切り替えていきます。10回を1日2セットやりましょう。
もし、体操中に帝王切開部や会陰切開部が痛むときは、無理しないようにしましょう。悪露は産後一ヶ月程度で落ち着きますが、稀にそれ以上続くことがあります。
産後一週間以上経過しても鮮血や異臭がする場合は、早めに担当医に相談してください。
7.患者様より頂く産前・産後の不調に関する質問
7-1.どうすれば質の良い整体院に巡り合う事が出来ますか?
良い整体院を見つけるうえで、必ず確認すべき点がいくつかあります。
- 口コミ(好評であり不自然な内容や件数では無いか)
- ホームページ(定期的に更新されているか)
- 予約制(必要な時間を抑えて施術してくれるので信頼できます)
- 担当制(経過を追って施術する事は非常に大切です)
- 問診時に身体の状態や症状について詳しい聞き取りがあり、施術後に日常生活での注意点等、細部に至るまで説明があるか
ネット上の更新が定期的にされているという事は、経営においても管理がしっかりしている場合が多いため、治療内容に関しても信用出来る可能性が高いです。
7-2.特に症状は無くても施術を受ける事は出来ますか?
肩こりや腰痛のような不調が無くても施術を受ける事は可能です。
症状が無くても、身体には歪みが生じている場合が非常に多いです。
日常生活動作の癖や普段の作業中の姿勢など、決まった動作ばかりをしてしまうと体には偏った負荷が掛かってしまい、それによって歪みが生じてしまうからです。
また、出産に備えて骨盤の関節は靭帯が緩んで歪みが生じやすくなります。
妊娠中に腰痛がある人と無い人を比べると出産時の痛みが三倍強いと言われているため、現状腰痛が無くても予防的に身体の歪みを整える事は非常に有用であると言えます。
7-3.妊娠中に施術を受ける事は出来ますか?
出産の前の日まで施術可能です。
整体院によっては妊婦さんへの施術方法を学んでいないため、お断りする場合が多いです。
しかし、当院では妊娠中に施術を受ける方もたくさん来院しており、産前産後のメンテナンスもノンストレスで受けていただくことが可能です。
また身体の歪みを整え、神経伝達を調整しておくことで初産の場合、陣痛から出産までが約24%早くなるというデータがあります。
治療の体勢も仰向けと横向きで施術していくので、お腹に負担をかけずリラックスして治療を受けていただくことが可能です。
7-4.産後のベルトは使った方が良い?
なるべく使わないようにしましょう。
なぜなら、産後は骨盤が緩み、とても不安定な状態なのでベルトで締め付けてしまうと余計な歪みが発生します。
それにベルトを巻くことによって腰部・臀部の筋肉が弱化してしまい、歪みが大きくなり、腰痛に繋がってしまうケースが多いです。
ただし、不安な場合には無理をせず使用しても構いません。
使用上の注意として、一時間に一度外してもらい腰回りの関節と筋肉を動かすようにしましょう。そうすることで関節の動きが狭くなる事と筋肉の弱化を防ぐ事が可能です。
7-5.いつからケアできますか?
産後の身体のケアは1ヶ月後から始めるのが良いでしょう。
妊娠中はホルモン作用で骨盤が緩み、産後は時間とともに閉じていきます。しかし、とても不安定な為、閉じていく過程で身体に負荷を掛けてしまうと骨盤が歪んだままになり、腰痛や肩凝り、美容上の問題が起きてしまいます。
産後の調整は歪んだ体を正しい状態に調整し、あらゆる症状の改善が見込めるため、非常に大切です。
産後ケア開始の目安は、1ヶ月検診が無事に終わり、問題が無い事を確認した上で始めるといいでしょう。ただ、帝王切開の場合は3ヶ月程度時間が必要になってくるので注意が必要です。
また、産後は体調が不安定な事も多いため、体調を診ながら施術を受けるようにしましょう。
8.まとめ
がじゅまる整体院は、整体師が受けたいと思う治療法を提供します。
産前産後の不調は、出産に備えた身体の変化と、出産で骨盤が開いて全身に歪みが広がった事が原因で症状が現れています。
そのため、頭のてっぺんからつま先まで細かく診ないとわからないものばかりで原因様々です。
その時は症状が落ち着くけれど時間が経つとまた再発してくる、そんな経験あるかもしれません。
しかし問診、検査に長く時間をとっているがじゅまる整体院だからこそ解明できる原因と症状があります。
なので必要な間隔での治療は提案させてもらいますが、強制もしないし必要過剰な通院の指示もしません。 皆さんもお忙しい中来院してもらっているので、最適な間隔と出来る限り最短での改善をお約束します。
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